M-1 グランプリ 2017 について

今日行われる、M1 グランプリ2017について書いておこうと思います。

 

 

ルール変更について

今年、決勝戦のルールが変わって、ネタ順が放送中に決まることになりました。
今までは、順番はあらかじめ発表されていて、敗者復活戦の勝者は途中で発表されてファーストラウンドの最後にネタを行う、という形式。
今年、敗者復活の勝者は冒頭に発表はれ、全10組揃ってからネタ順が決まります。
これは、今まで密かに囁かれていた「敗者復活戦上がりが有利説」を解消する目的があるのではないかと思っています。
現に過去の例を見てみると、2007年以降、M1グランプリではすべての敗復上がり組が決勝ラウンドに進出し、上位につけています。(2007のサンドウィッチマン、2015のトレンディエンジェルが敗復から優勝)
これについてネットでは
「敗復組が最後に高得点を取ると盛り上がるからだろ」的な意見が多く見受けられ、そういう面ももしかしたらあるのかもしれないけれど、
サンドウィッチマンが「順当に上がってたら緊張して優勝できなかったと思う」と述べていたように、ある種捨て身の姿勢が漫才に良い結果として出て、それが審査員の高評価につながっているのかもしれません。
 

優勝を予想すること

正直 優勝の予想 は ほとんど意味がないと思っていて、それは漫才の大会は「ネタ順」と「ネタ」に大きく左右されるからです。
ネタ順に関しては上述したように、事前に決定していません。
たとえば、こと賞レースにおいてトップバッターは基準点になるのでとても不利です。M1(THE MANZAI)でトップバッターで優勝したのは初代チャンピオンの中川家のみです。(ゆえに彼らが伝説として語り継がれている感はあります)
また、インパクトや癖の強い漫才は正統派の後に行われた方が面白く感じるので、これもはじめの方だと不利です。
たとえば、M12015 では メイプル超合金がトップバッター、馬鹿よ貴方は が2番目で 前者が7位、後者が8位 でしたが、彼らがもっと後の方だと総合順位は確実に大きく変わっていたと思います。
今大会で言えば、インパクトの強い マヂカルラブリーさや香 は始めに出ちゃうとウケないと思います。
そして「ネタ」に関して言えば、キングオブコントでは準決勝でやったネタをやらなければいけないというルールがありますがM1にはありません。観客の雰囲気を見て、直前に芸人がネタを変えたというエピソードも多々あります。
どのネタをやるかわからないので、余計に予想がしにくいです。
マヂカルラブリーさや香に関してはどのネタも似たようなものですが、 かまいたちジャルジャル はネタの幅が広いので チョイスが重要になってくると思います。
ちなみにネタのチョイスはとても重要で、準決勝でウケたネタを決勝でやって大コケした例が過去にいくつかあります。(あえて誰とは言いませんが)それは準決勝はお笑いファンが大勢(200人くらいかな)集まるのに対し、決勝はお笑いファンでもない人が少数だけみるという、ほとんど別競技になっているからです。
そう考えると去年、さらば青春の光 が 予選では徹底して新しいネタをやり、決勝では別の漫才大会の決勝でも披露した、わかりやすい代表ネタとも言える「能やん」を披露したのはさすがだと言えます。
 

各出場者への個人的な感想

以上の理由から、予想はあまり意味がないと言えると思いますが、最後に一応 M1 2017の決勝進出者について個人的な感想を言います。
 
 
こういうとき、「吉本ばっかり(非吉本はカミナリのみ)なので敗復は非吉本だな!(今回で言えばハライチか三四郎?)」みたいなことを言う人がいるんですが、これが結構当たったりするので怖い。。
それは置いといて、意外と初出場が多い( ゆにばーす、とろサーモンマヂカルラブリー、ミキ、さや香)
その中でもとろサーモンは今年でM1にでれるのが最後(結成15年目)でずっと準決勝に来ていたのでなんとなく報われてほしい感じはあります。
とろサーモンミキ は 後半たたみかけるのが上手いのでネタが客にちゃんとハマると強いと思います。
ゆにばーす は個人的に好きなんですが女の子ウケが良いイメージがあまりなくてM1の観覧客にどれだけ受けるのか気になるところです。
さや香 が一番のダークホースだけれど、個人的にはどっかで見たことのあるような漫才を勢いでやり直している感じがして新鮮味がなく、あまり好きではないです。
なので 僕は一番破壊力があって、漫才のセオリーみたいなのを無視しているマヂカルラブリーを応援しています。もちろん手数の多さとか技巧的な部分でいうとミキ 和牛 ゆにばーす かまいたち とかには劣るけど、逆に彼らみたいなのが続いた後に来ると映えるコンビでもあります。
 

まとめ

長くなりましたが、まとめると
「予想はできない」
マヂカルラブリーがんばれ」
です。

最後まで読んでくれた方ありがとうございました。

僕は多趣味ではない

僕は「多趣味」って言われることがよくある。友達だけじゃなくても、初対面の人に「なにがお好き?」ときかれて「お笑いをみるのと、映画、小説、音楽聴くのも演劇も好きです」と言うとまあ「多趣味ですね」って言われる。
こんな答え方するからだからかもしれないけど、本当のことを言えば実際 全部同じくらい好き。だからそう答える。よくお笑いが際立って好きって思われがちなんだけど、お笑いが一番コスパ良いから結果的にお笑いを一番観て、そんでお笑いに一番詳しくなっちゃっただけ感はある。好きな度合いはそこまで差がなかったりする。

だからこそ、僕は自分が「多趣味」って自覚はなくて、「多趣味」と言われることに違和感をずっと抱いていた。
とりあえず趣味の言葉の意味を気になってネットで調べたらデジタル大辞泉
「 仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。」
って出てきた。まあじゃあ僕は一応定義的には「多趣味」ではあるのか。

でも「ちょっと待て」と思う。お笑いも演劇も小説も音楽も全て「受信」、いわば「コンテンツ消費」であって 僕はあまり区別をつけていない。もちろんそれぞれの媒体じゃないと伝わってこないものがあるからそれぞれに触れているのだけど、実際自分の行動というか、態度に変化はない。だから僕は「コンテンツ消費」という一つの趣味しか持っていない気がしてならない。
じゃあどういうのが「多趣味」なのかというと、「それぞれ態度が異なるもの」なんじゃないかという考えに行き着いた。例えば、「映画鑑賞と家庭菜園とテニスです」。こういうのが「多趣味」じゃないか?!

コンテンツ消費、生産行動、体を動かすor勝負モノ、とそれぞれの態度がバラバラだ。
もっと極端な例を言えば、「音楽を聴くことと演奏すること」は、触っているものは同じでも「二つの趣味」で、「音楽聴くことと映画観ること」は他のジャンルに触れているようにみえるが「趣味は一つ」なんじゃないか。

趣味の数なんてどうでもいいだろうと思うかもしれないけど 、もし「多趣味」が褒め言葉として使われるのであれば、
僕がいま定義した「多趣味」の方が採用されるべきだ。尊敬されるべきは「あらゆるジャンルにとりあえず消費者として触っている奴」ではなくて「態度を多様に持っている奴」だ。
僕はそう思う。

キングオブコント2017

キングオブコント2017について、
放送前に少しだけ個人的な解説をしてみたい。


今年の出場者は
ジャングルポケット
さらば青春の光
かまいたち
・アキナ
アンガールズ

GAG少年楽団
わらふぢなるお
ゾフィー
パーパー
にゃんこスター
の10組。
個人的に5組ずつ分けました。ぶっちゃけて言うと前半が有名組、後半が無名組です。

まずは前半について。

ジャングルポケット
「去年準優勝だし、今年も準決勝でめっちゃウケてたらしいしもう優勝するんじゃね。」って感じ。
さらば青春の光 と アキナ と かまいたち は賞レース常連組。
さらば に関してはキングオブコント決勝5回目。もうバケモノだと思う。

アンガールズは去年初めてキングオブコントに出場し、今年ついに決勝に来たのでちょっと話題になった。
アンガールズは、超有名なのに単独ライブをやるとチケットがすぐ売れないので「ネタのイメージをつけたい」と出場を決めたらしい。そのために彼らは地下の小さいライブに参加していてお笑いファンからの好感度が高い。
まあどうなるのかなって感じ。



後半。

ゾフィーは「日本一面白いフリーのコント師」と言われていて、コアなファンが多い。ただ僕はあまり見たことがないので詳しく語れない、残念。 

GAG少年楽団わらふぢなるお
の2組はいわゆる「苦労人枠」で、過去でいうところのバイきんぐ や ライス のように、芸人仲間からずっと面白いと言われ続けるも結果が出てこなかった人たち。
過去の例もあるので優勝のイメージがないこともないが個人的には、彼らにはあまり爆発力がないので優勝しないんじゃないかなと思っている。

さて、
パーパーにゃんこスター
2組とも大会史上初の男女コンビであり、
この2組が個人的には今大会最注目のコンビ。
特に にゃんこスター はヤバイ。
「ヤバイ」としか言えないのは放送を見てもらったらなんとなく伝わると思うのでぜひにゃんこスターだけでも見て欲しい。
(ちなみに、今大会一番爆発力があるのは このコンビで、優勝はしなくともツイッターのトレンド入りはほぼ間違いない)

にゃんこスター というのはそもそも厳密にはコンビ ではなく、大会のために組まれたサブユニットみたいなもので、2人は元々はピンで活動している。


男のスーパー3助 は、地下ではそこそこ有名なピン芸人で、フリップネタをする もう中学生だと思ってくれればいい。

女のアンゴラ村長 は 僕と同い年。
暇アフタヌーンというコンビで学生のお笑い界で活躍した後そのままプロになるも、今年解散をしてピンになった、結構かわいい感じの女の子。芸人をやりながらも会社員として働いている。後に説明するパーパーの女の子もアンゴラ村長の1歳年上で、芸人が本業ではなく声優になるために活動しているというから、「新しい世代」という感じがする。

パーパーは、
結成3年目、
23歳と28歳の若手コンビ。
男の星野ディスコ(Perfumeが好きでチョコレイトディスコから取ったらしい)のキャラが強いが、ネタの構成がしっかりしている点が、バイきんぐ を彷彿とさせる。

キングオブコントの公式サイトでは不仲だと紹介されているが、ガチらしい。


さて、10組を紹介し終わったが、
まとめると、

にゃんこスター を 見ろ」
「僕は パーパー推してる」

です。

それでは。

追記
誰が優勝するかはわかりません。
ジャンポケでいいんじゃないですか(適当)

花火とダンス

僕は今年の夏、生まれて初めて花火大会に行った。

もちろん、花火自体は見たことある(あるに決まってんだろ)。

ただ、ディズニーランドみたいな遊園地であがるような「装飾的な打ち上げ花火」は見ても、「花火を見ることそれ自体を目的としたイベント」には行ったことがなかった、ということ。

単純に行く機会がなかっただけで、別に花火が嫌いなわけではない。
でも僕はいつからか花火大会というものに少し違和感を持っていた。
このことについて説明したい。

ちなみに、今年はたまたま友人に誘われて、隅田川の花火大会に行ってきた。今から説明する違和感のために気は乗らなかったけどちゃんと行ってきた。そして花火大会はちゃんと楽しかった。

話を戻して、
僕の花火大会への違和感の原因はというと、言ってしまえば
「花火を見ても『凄い』としか思えない」というところにある。

わからないのである。

きっと毎年花火職人さんは江戸時代から受け継がれている技術で より良いものを作ろうとしているだろうに、「スターマイン*1がどうだ」みたいな、花火の質を細かく享受できないもどかしさがある。

そして
僕はこれと全く同じ感じを「ダンス」にも抱いていることに最近気づいた。
ダンスも、演劇や音楽の中で行われるものとしては楽しく受け入れられるのに、ダンスそのものを見るとなると、「すごい」(あとは「キレがすごい」)くらいの感想しか持てないことをまざまざと感じさせられ、もどかしくなってしまう。
花火を見ても、ダンスを見ても、映画や小説や音楽と違って、「自分の人生や考えに照らし合わせて、自分のなかに落とし込める」というコンテンツの受容がしづらい。

でも、それは僕だけではないと思う。
基本世間一般的に、花火もダンスも、批評が必要なものと見なされていないのだ。現に花火やダンスの専門誌も存在していない。
後ろめたさを感じる必要などないのだと思う。

ただ。

ここでようやく主題に戻ってくるが、
「花火大会への違和感」とは、
「みんなめっちゃ花火見に行くじゃん」
ということだ。

ダンスの方は、
ダンスをやっている人でなければ、「ダンスを見るのが好き」という人は少ないだろう。ダンスの「見る専」なんて聞いたことがない。(いたらごめんなさい)

でも花火はみんな律儀に見に行く。
花見のように「桜というかまあ飲みたいし」みたいな、盛り上がり目的要素も比較的少なく、みんなちゃんと花火を見に行く。
若い人たちはインスタのせいもあるのかもしれないけど、もう「慣習」みたいなものだ。
それでも僕は 伝統的な 祭り と違って その時々の「作り手の意思」みたいなものが花火にはあるような気がしてしまい、そこを完全に無視して夏になったら毎年ヘラヘラ花火大会に行くのに違和感を覚えてしまっていた。

以上が 僕の 花火大会(ダンス)についての意見なのだが、
先日音楽ジャーナリストの柴那典さんがトークイベントで音楽評論について語っていて、同じように「花火は批評が必要だと見なされていない」ことを述べていて驚いた。

彼がなぜ 音楽評論の話題で 花火大会を持ち出したのかというと、
「ロックフェス」をGoogleのトレンド検索機能で調べたところ、トレンドの推移のグラフが 「花火大会」の結果と酷似していたという。そこから彼は「ロックの花火大会化」が起きているのではないかと語った。
つまり、ロック、音楽市場はコンテンツよりもイベントの方が経済的な影響が大きくなっていることで フェス=批評の必要のないもの との見方が浸透してきている、と。

この指摘の重要なところは、これまでの批評は 何度聴いても同じ音楽の「中身」を評論するものだったが、これからはその場限りの、「コンテンツとコミュニケーション」への批評が必要なのではないか、ということを示していることだ。

音楽に関して言えば、フェスに限らず、カラオケで歌われている音楽のデータを見ることで何か社会の風潮のようなものに対して言えることがあるだろう。

そのことを踏まえると、これからは 花火もダンスも、「僕らがどう関わっているか」という視点においては、
充分批評の対象として取り組んでいくべきものなのかもしれない。

*1:打ち上げ花火の種類の一つで、煙火玉や、星、笛等を順序よく配置し、速火線で連結し、高速で次々と連続して打ち揚げるもの。(Wikipediaより)

はじめに

twitterやインスタの更新率がただでさえ高い僕が、ブログまで始めた。

ただこのブログに関しては本当に
ストレス発散や考えを整理するために
作ったものなので
特に気にしないで欲しい。

そりゃあ 多少見られているというプレッシャーを与えた方が 何かとメリットがあるような気がするので 
読まれる前提で書く気ではいる。
特定の友人知人の悪口を書く予定はない(褒めることはあるかもしれない)

とにかく。
要はこれまでtwitterで言いたかったけど字数的に言えなかった愚痴、
をただ発信していくだけなので
是非ともみなさん、
あたたかい目で見守っていて欲しい。

それでは
よろぴこ。

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